特別な日でも記念日でもないよ

プロポーズ 花束

それは”なんでもない日”のはずでした。いつもの”デート”と変わらないはずでした。
食事やショッピングといった、いつもと変わらないデートを想像させていました。
待ち合わせをして、そこに現れた彼がいつもと違っていたのは、花束をくれた事。花束といっても大きなものではなく、少女が花摘みをしたような、小さな花束でした。

 

『待った?コレあげる』
それまで花束なんてくれた事のない彼なので、私は驚きました。

 

花束をくれたこと、ではなく、その花束は、指輪でくくられていたのです。その演出に驚きました。思わず顔がほころんだ私、照れくさそうな彼。

 

「今日記念日だっけ?それともなんかあった?」
そういう私に、『違うよ。特別な日でも記念日でもないよ』と答える彼でした。

 

指輪を花束から外し、右手にはめようとしますが入りません。私のサイズを知っているはずなのに、おっちょこちょいだな、と思いましたが、彼は『そこじゃないよ』と指輪を取りました。
私の左手を取り、薬指にピッタリはまった指輪。

 

言葉が出ない私に、『記念日でも特別な日じゃなかったけど、今、特別な日にしよう。今日を記念日にしよう』と言ってくれました。(これがプロポーズの言葉です。)
思わず彼に抱きついてしまいました。

 

サプライズ好きな彼なので、モブとかするのかな、と思っていましたが”普通の日”を特別な日”にするという、花束と指輪を使ったサプライズ演出のプロポーズでした。

 

――という妄想をしている、私は男性です。

page top